✅ ユーロ圏経済、再び減速の兆し
EU統計局が発表した速報値によると、ユーロ圏の2025年4～6月期GDP（域内総生産）成長率は前期比+0.1％と、1～3月期の+0.6％から大幅に鈍化しました。背景には、トランプ政権による一律関税の影響で、一時的に増加したアメリカ向け輸出の反動減が挙げられます。
ドイツとイタリアはともにマイナス成長（-0.1％）、一方でフランス（+0.3％）、スペイン（+0.7％）は堅調さを維持。ただし、欧州全体では経済減速が鮮明になっています。
✅ FRBは政策金利を据え置き、今後の利下げ圧力に注目
アメリカの中央銀行にあたるFRB（連邦準備制度理事会）は、30日までのFOMC（公開市場委員会）で政策金利を4.25〜4.50％に据え置くことを決定しました。これで5会合連続の据え置きとなります。
一方で、2人の理事が利下げを主張して反対票を投じる異例の事態に。失業率は低水準を維持しつつも、インフレ率は高止まりしており、市場には利下げへの思惑と不安が交錯しています。
さらに、トランプ大統領はFOMC直前にFRBを訪問し、「金利を下げるべきだ」と圧力をかけたことが注目を集めています。
📉市場の反応とFX戦略は？
- ユーロドル（EUR/USD）は、ユーロ圏の経済鈍化を受けて一時売りが先行。しかし、FRBのハト派的スタンスへの思惑も相まって下げ渋る展開に。
- ドル円（USD/JPY）は、政策金利据え置き後の声明を受けてドル売り圧力がやや優勢。
- 金（XAU/USD）や株式市場では、利下げの可能性を織り込む形でリスクオンの動きも一部で出始めている状況です。
🔍今後の注目ポイント
- 8月以降、ユーロ圏は関税措置の正式発動による輸出減退が懸念されるため、さらなる経済減速の可能性も。
- アメリカでは、トランプ政権の圧力とインフレ指標のバランスの中で、FRBがどのような判断をするかが最大の焦点です。
- 8月の米雇用統計・9月のFOMC前のインフレ指標などが、ドル相場のトレンドを左右する可能性が高いでしょう。
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