■ 衝突の経緯
フィリピン当局は11日朝、南シナ海の自国EEZ(排他的経済水域)内で、中国当局の船2隻が衝突したと発表しました。
場所は中国が実効支配を続けるスカボロー礁周辺海域で、フィリピン沿岸警備隊などの船3隻が漁船への燃料補給を行っていた際、中国側が放水銃を使用。フィリピン船は回避しましたが、中国海警局と海軍の船に追跡され、その過程で中国船同士が激突しました。
■ 衝突の影響
- 中国海警局の船は大きく損傷し航行不能に
- フィリピン側は医療支援を呼びかけたが、中国側から応答なし
- 映像では激しい衝突の瞬間が確認可能
■ 双方の主張
- フィリピン側:「燃料補給活動中に不当な放水・追跡を受けた」と非難
- 中国側:「フィリピンが補給を装い侵入。対応は合法的でプロフェッショナル」と主張(衝突には言及せず)
■ 政治的背景
- 南シナ海は航路の要衝・資源豊富な戦略海域
- スカボロー礁は2012年以来、中国が実効支配
- 領有権を巡る緊張は年々高まっており、今回は中国船同士の衝突という異例の事態
■ 各国の反応
フィリピンのマルコス大統領は記者会見で
「われわれは領土を防衛し続ける。決して引き下がらない」
と述べ、中国を強くけん制。
今後、米国やASEAN諸国からも声明が出る可能性があります。
■ FX市場への影響視点
- 地政学リスク増加:安全資産(円・金)の買い需要が一時的に高まる可能性
- リスク資産圧迫:株式・新興国通貨には下押し圧力
- 特にUSD/JPYは円高方向に一時的な振れが出る可能性
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