📰 ニュース要約
茂木敏充外務大臣は就任後初めて、中国の王毅外相とおよそ30分間の電話会談を行いました。
両外相は「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、建設的で安定的な日中関係を築く方向性を確認。今後もさまざまなレベルで意思疎通を重ねていくことで一致しました。
一方で、茂木大臣は中国によるレアアースの輸出規制や、尖閣諸島を含む東シナ海での活動に強い懸念を伝達。さらに、日本人拘束者の早期解放や、日本産食品の輸入規制撤廃を求めました。
中国外務省の発表では、王毅外相が「新しい日本内閣の前向きなシグナルに注目している」としつつも、「歴史や台湾問題は基本的信頼に関わる」とけん制しました。
💹 相場解説
今回の電話会談は「建設的関係の強化」と「懸案の存在」の双方が浮き彫りになりました。金融市場では以下の視点が注目されます。
- 為替市場（円・元・ドル）：建設的な対話が確認されたことで対立懸念が一時的に後退し、円売り・ドル買いに安心感が広がる可能性。ただし、台湾問題への言及は再び地政学リスク要因として意識されやすい。
- 資源・素材市場：レアアース規制に懸念が示されたことは、日本のハイテク・EV関連銘柄にリスク。代替供給先の確保がテーマ化する可能性。
- 株式市場：日中関係改善が経済交流拡大につながる期待と、尖閣や台湾を巡る対立懸念が綱引き。輸出関連株にはプラス材料となり得る一方、防衛関連株はリスクヘッジ需要で堅調さを保つ可能性。
投資家にとっては「協力分野」と「火種分野」を見極める視点が求められる局面です。
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