ニュース要約
総合商社の双日は30日、オーストラリア西部の鉱山で採掘されたレアアース「重希土類」を日本のメーカー向けに輸入開始したと発表しました。
輸入されたのは、電気自動車や産業ロボットのモーターに不可欠な ジスプロシウム や テルビウム で、日本が中国以外から「重希土類」を輸入するのは初めてとなります。
これまで世界の生産量の7割を占める中国に依存してきたため、米中摩擦や輸出規制の影響を大きく受けてきました。今年5月には、スズキが部品不足で一部車種の生産を停止するなど、産業界に深刻な影響が出ていました。
相場解説 💹
今回のニュースは、世界的に注目される 資源安全保障 の文脈で重要です。
- 円相場：レアアースの調達多角化は、供給リスク低下につながり、日本経済にポジティブな要因。ただし短期的には為替よりも株式市場に影響が出やすい。
- 株式市場：自動車、産業ロボット、EVバッテリー関連株にとっては 安定調達による安心感 が強まり、株価の下支え要因に。
- コモディティ市場：中国の輸出規制リスクが依然残るため、重希土類価格は乱高下の可能性。調達先が分散することで中長期的には価格の安定につながる見通し。
特に、日米中の通商摩擦が再燃すれば、レアアース価格の変動が為替や金属市場に波及するリスクがあるため、投資家にとっても注視ポイントです。
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